トラックマンの練習方法!効果的な使い方と上達メニュー完全ガイド

トラックマン 上達

「練習しているのに上達を実感できない」「スイングの何が悪いのかわからない」「飛距離は伸びたけど、スコアが変わらない」——。

そんな悩みを抱えているゴルファーにこそ、試してほしいのがトラックマンを使った練習方法です。

弾道測定器「トラックマン」は、クラブやボールの動きを数値で可視化できる最新のテクノロジー。プロの世界ではすでに常識となっていますが、アマチュアにも効果的な上達ツールとして広まりつつあります。

この記事では、効果的な使い方や上達メニューを詳しく解説します。

  • トラックマンで練習するメリット
  • 目的別の使い方
  • スコアアップに直結する練習メニュー
  • トラックマン練習で成果を出す人の特徴

「感覚」ではなく「データ」で練習したいすべてのゴルファーに向けて、最短で上達するためのヒントをお届けします。

※本記事に掲載している画像は、Trackmanより許可を受けて引用しています。

目次

トラックマンを使うメリットとは?

トラックマン

ゴルフの練習は、これまで「感覚」に頼る部分が多く、何が良くて何が悪いのかを正しく判断するのが難しいものでした。

トラックマンを導入すれば、そうした感覚のあいまいさを「数値」に変換できます。ここでは、トラックマンを使うことで得られる具体的なメリットを紹介します。

感覚だけの練習では限界がある

ゴルフの練習は自己流で続けていると、気づかぬうちに悪い癖を繰り返してしまうことがあります。

スイングの改善点を理解するためには、自分の感覚だけでは限界があるのです。トラックマンは、スイング中のクラブの動きやインパクトの瞬間、打ち出されたボールの軌道までを正確に計測できます。

つまり「うまく打てた気がする」「なんか当たりが悪い」という曖昧な感覚ではなく、「この数値だから曲がった」「この角度だから飛んだ」という客観的な事実をもとに練習できるのが最大の特徴です。

たとえば、自分ではスライスの原因が体の開きだと思っていたとしても、トラックマンでデータを見ると、実際にはフェース角の問題だったということがよくあります。

練習の精度を高め、効率よくスキルアップしていくためには、こうした「感覚に頼らない」仕組みが不可欠です。

弾道やクラブ軌道を数値で可視化できる

ゴルフのスイングは一見すると「同じように振っている」ように見えても、微妙な角度やスピード、当たる位置の違いで結果は大きく変わります。人の目では捉えられないわずかなズレが、曲がりや飛距離のばらつきを生んでいるのです。

トラックマンは、そうしたズレをすべて数値化します。それらは以下のデータ項目で表示されます。

  • ボールの打ち出し方向
  • スピン軸
  • 曲がり幅
  • 最高到達点
  • キャリーとトータル飛距離

そしてクラブ側の情報として、クラブパス、フェースアングル、アタックアングル、スイングスピードなどをリアルタイムで表示します。この「自分のスイングの癖を見える化できる」ことは、プロにとっては当たり前のことですが、アマチュアにとっては非常に革新的です。

今まで気づけなかったミスの傾向が見え、逆に“良いときのスイング”の再現にも役立ちます。

たとえば「ナイスショットのときはクラブパスがほぼ0度で、フェース角がややクローズ」というデータがあれば、それを目標として練習することができます。目標がはっきりすれば、ただ球を打つだけの練習から、意味のあるトレーニングへと変わります。

関連記事:【トラックマン】データ項目一覧!項目ごとの意味やおすすめの設定をご紹介

ミスの原因と修正点が明確になる

ゴルフで最も難しいのは、「なぜミスしたのか」を自分で正確に分析することです。

スライス、引っかけ、トップ、ダフリなど、ミスにはそれぞれ原因がありますが、感覚や動画だけでは真の理由を突き止めるのは困難です。トラックマンを使えば、その原因が明確になります。

たとえば、スライスが出たときに「アウトサイドイン軌道でフェースが開いていた」「クラブパスが−5度でフェース角が+3度だった」というように、数値で状況が説明されるのです。

このように原因がはっきりすれば、改善すべきポイントも自然と見えてきます。

「もっと手元を返そう」「テークバックを修正しよう」など、根拠のある改善策が立てられ、練習が具体的になります。また、同じミスが出たときにも「前と同じデータが出ている」と再現性を持って対処できるようになります。

これは自己流では得られない強力なフィードバックです。結果として、無駄打ちが減り、少ない球数でも濃密な練習ができるようになります。

トラックマン練習の基本指標を理解する

ショット分析

トラックマンを効果的に活用するには、測定されるデータの意味を理解することが欠かせません。

数値を見ても意味がわからなければ、練習に活かすことができないからです。

特に注目すべき3つの指標について、それぞれの役割と練習への活かし方を解説します。

  • 球筋(クラブパスとフェースアングル)
  • 飛距離(打ち出し角とスピン量)
  • 弾道(アタックアングルとダイナミックロフト)

関連記事:【トラックマン】データ項目一覧!項目ごとの意味やおすすめの設定をご紹介

クラブパスとフェースアングルの組み合わせで球筋が決まる

スイング時にクラブがどの方向からボールに向かっているかを示すのが「クラブパス」、インパクト時のフェースの向きを示すのが「フェースアングル」です。

この2つのズレによってボールの回転軸が傾き、スライスやフックといった球筋が生まれます。

たとえば、クラブパスがアウトサイドインでフェースが開いていればスライス、インサイドアウトでフェースが閉じていればフックになります。

つまり、狙った方向に真っ直ぐ打ち出すためには、この2つの数値を一致させることが基本です。トラックマンを使えば、このズレが毎回どれほどあるかが見えるため、打ち出しの安定性が飛躍的に高まります。

打ち出し角とスピン量が飛距離に直結する

ボールの初速だけでなく、打ち出し角(Launch Angle)とスピン量(Spin Rate)のバランスによって、キャリーやトータル飛距離が決まります。

たとえば、打ち出し角が低すぎると球が上がらず、スピン量が多すぎると吹き上がってしまい、どちらも飛距離をロスしてしまいます。理想的な打ち出し角はクラブごとに異なりますが、トラックマンはその基準値も表示してくれるため、自分のショットが「飛びの効率」を最大化しているかをチェックできます。

特に、オプティマイザー機能を使えば、クラブごとの理想値と自分のショットを自動で比較でき、どこを修正すべきかが一目でわかります。

無駄のない弾道で飛ばすためには、ただ力任せに振るのではなく、インパクト条件を最適化する必要があります。

関連記事:トラックマンオプティマイザーとは?理想の弾道を導く最強ツール

アタックアングルとダイナミックロフトで弾道を最適化する

アタックアングル(クラブがボールに向かってくる角度)とダイナミックロフト(インパクト時のフェースのリアルなロフト角)は、弾道の高さやスピン量に大きく影響を与えます。特にアイアンでは、適切なアタックアングルで入射することが、しっかりとスピンをかけて止める球を打つために重要です。

ダイナミックロフトが大きすぎると球が高く上がって距離が出にくくなり、小さすぎると低く出すぎて止まりません。

トラックマンの数値をもとに、理想の高さとバックスピン量を調整することで、狙った距離にピタリと止まるショットを目指すことができます。

トラックマンを使ったおすすめ練習メニュー

トラックマン 練習

トラックマンの強みは、単にデータを見られるだけでなく、その場で修正できる点にあります。

上達の早いゴルファーが実践しているトレーニングメニューの特徴と、実際に行うべき練習方法をご紹介します。

飛距離を伸ばすにはインパクト条件の安定が必須

ドライバーの飛距離を伸ばすには、ヘッドスピードだけでなく、「ミート率(Smash Factor)」「打ち出し角」「スピン量」のバランスが欠かせません。

トラックマンでは、それぞれの数値をリアルタイムで確認できるため、どのスイングが効率よく飛ばせているかが一目でわかります。練習では、数球ごとに画面の数値を確認しながら再現性を高めていくことが重要です。

感覚任せでは見えなかった「飛ばせる打点」や「理想的な軌道」がデータで見えることで、フォームの微調整もしやすくなります。

トラックマンの「インパクトロケーション」機能を使えば、フェースのどこでボールをとらえているかが一目でわかります。打点のズレはミート率や打ち出し角にも大きな影響を与えるため、飛距離アップを目指す上では非常に重要な指標です。

飛ばそうとする力みをなくすことにもつながり、安定した飛距離アップが期待できます。

関連記事:インパクトロケーションとは?ゴルフ精度向上を目指す重要データ解説

曲がりを減らすにはフェース管理の精度を上げる

スライスやフックを防ぐには、インパクト時のフェースの向きを安定させることが必要です。フェースアングルのばらつきが少なくなれば、打ち出し方向も安定し、球筋の予測がしやすくなります。

フェース管理には、グリップ・アドレス・リリースの感覚など複数の要素が関係するため、数値のブレ幅を毎回チェックしながら調整を行うのが理想です。

トラックマンを使えば、成功したショットとミスショットの違いを数値で把握できるため、何をどう直せばいいのかが明確になります。

毎回同じデータを再現する反復練習が重要

上達が早い人に共通しているのは、「再現性の高さ」です。つまり、一度うまくいったショットの条件を毎回再現できるかどうかがスコアに直結します。

トラックマンでは、ナイスショットのときのクラブパスや打ち出し角、スピン量などを記録し、それを目標値として設定することができます。

再現性を高めるには、データの安定を意識しながら反復練習を行うことが不可欠です。目指す数値と実際の数値の差をその場で確認し、即座に修正できるという点で、トラックマンは反復練習の効率を大きく高めてくれます。

トラックマンのアプリでは、練習の全ショットデータを自動で記録・保存できるため、あとから振り返って再現性を検証するのに役立ちます。

目標とするスイング数値を記録しておくことで、練習に明確な基準を持たせることができます。

関連記事:トラックマンゴルフ・アプリの事前準備!基本的な使い方から機能一覧までご紹介

スコアを左右するのは100ヤード以内の精度

トラックマン アプローチ

多くのアマチュアゴルファーにとって、スコアメイクのカギは100ヤード以内のプレーにあります。

トラックマンはこの領域でも高い効果を発揮し、アプローチの練習を数値で支えることができます。

以下では、アプローチの課題と改善方法をご紹介します。

距離感のばらつきはスイング幅の不一致が原因

「なんとなくこのくらい」といった曖昧な感覚でアプローチをしていると、距離感は安定しません。原因のひとつは、スイング幅と実際の飛距離が一致していないことにあります。

トラックマンを使えば、スイング幅ごとのキャリー距離を明確にデータ化することができます。

たとえば「8時〜4時のスイングで60ヤード」「9時〜3時で80ヤード」といった基準を作っておけば、実戦でも迷いなくクラブを振ることができます。

自分の感覚と実際の飛距離とのギャップを埋めるためには、数値に基づく練習が欠かせません。

ウェッジ練習ドリルで飛距離を可視化する

アプローチ上達のための定番ドリルとして、ウェッジの距離別打ち分け練習があります。トラックマンでは1ヤード単位でキャリーが表示されるため、スイング幅と飛距離の関係を可視化することができます。

練習方法としては、60・70・80・90ヤードといったターゲットを設定し、それぞれに対して同じスイングテンポで打つことを繰り返します。

記録された数値を比較することで、微妙なズレにも気づけるようになり、ミスの再現を防ぎやすくなります。

アプローチの再現性がスコアを大きく左右する

100ヤード以内のショットでは、「距離感の再現性」がスコアに直結します。

トラックマンを使えば、練習時の最適な打ち出し角やスピン量を記録しておくことができ、本番でもその再現を目指す練習が可能になります。

再現性のあるアプローチは、寄せワンを取れる確率を高め、パーセーブやバーディチャンスを増やしてくれます。単に“寄ればラッキー”というレベルから、“狙って寄せる”レベルへと、ショートゲームの精度を引き上げることができます。

スコアをまとめるには、パターの安定感も欠かせません。トラックマンのパター分析機能を活用すれば、フェースの向き・打ち出し方向・インパクトタイミングなどを数値で確認し、距離感や方向性のズレを客観的に修正できます。

関連記事:トラックマンでパターを分析!精度向上の秘密とは?

トラックマン練習で成果を出す人の特徴

トラックマン 上達

トラックマンを使っても成果が出る人と出ない人がいます。

その差は「使い方」にあります。ここでは、上達が早い人が実践している共通の習慣や考え方についてご紹介します。

練習の目的を明確にし、指標に落とし込んでいる

ただ漠然と「うまくなりたい」と考えているだけでは、トラックマンのデータは宝の持ち腐れになってしまいます。上達している人は、「何を改善したいか」を明確にし、それをトラックマンの指標と結びつけて練習しています。

たとえば、「アイアンで右に抜けるのを直したい」という課題に対して、「クラブパスを−1度以内に」「フェース角は0〜+1度に」と具体的な数値を設定します。目的が明確な練習は、フィードバックの質も高まり、効果が出やすくなります。

上達の進捗を客観的に測る手段として、「コンバインテスト」のスコアを定期的に記録する方法もおすすめです。目的に応じてテスト結果を振り返ることで、数値の改善につながりやすくなります。

関連記事:トラックマン コンバインテストでゴルフの実力を数値で見える化!

フィードバックを元に即座に修正を行っている

上達している人ほど、練習の途中で修正を繰り返しています。1球ごとにデータを確認し、狙った数値からズレていればその場で修正します。

こうしたPDCAサイクルの早さが、上達のスピードに直結しています。

逆に、数値を確認せずにただ打ち続けてしまうと、ミスを反復して覚えてしまう可能性があります。トラックマンのリアルタイムな情報を活かして、常に狙いと結果を照らし合わせる姿勢が大切です。

特に、レッスンでトラックマンを活用すれば、インストラクターの目とデータの両面から修正ポイントを確認できるため、よりスピーディにフォームを最適化できます。

関連記事:TMゴルフのレッスンはどんな内容?プロの特別レッスンをご紹介

自分のスイング傾向を客観的に理解している

トラックマンを使いこなす人ほど、自分のスイング傾向を客観的に理解しています。

良いとき・悪いときのデータの違いを見比べることで、感覚だけでは気づけなかった癖に気づけるようになります。

たとえば、「疲れてくるとアタックアングルが浅くなる」「クラブパスが左にズレていく」といった傾向がわかれば、ラウンド後半のパフォーマンス低下を予防することもできます。

トラックマン練習方法まとめ

ゴルフは、感覚だけで上達し続けるには限界があります。

トラックマンを使えば、自分のスイングを数値で捉え、目的に応じた練習を積み重ねることができます。

飛距離を伸ばすための打ち出し角、方向性を安定させるクラブパスとフェース角、再現性を高めるための反復練習。すべてに「根拠」があるからこそ、上達が早く、無駄のない練習が実現します。

100ヤード以内のアプローチ練習からドライバーの飛距離アップまで、トラックマンはあらゆるレベルのゴルファーにとって最強の練習パートナーになります。

感覚に頼る時代は終わり、これからはデータと向き合いながら「自分だけの理想のスイング」を手に入れる時代です。

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